13、社長室 イヌイ、デスクの陰でうずくまっていた九堂を見つける。 イヌイ 「九堂! これはどういうことだ!?」 九堂 「ボクじゃない! ボクじゃないんだ!」 イヌイ 「おい! 泣いてたらどうすればいいかわからないだろ!」 九堂がある点を指差す。 九堂 「サイバラスに・・・・・このビルを乗っ取られたんだ」 イヌイ 「サイバラス!?」 九堂、軽く錯乱。 九堂 「ネットワークにウィルスが入り込んで・・・・・情報データを侵食して増えるんだ! そして・・・・・電送機を使って現実世界に出てきた!」 そこへ飛び込む小型サイバラス。 イヌイが素早く打ち落とす。 イヌイ 「これがコンピュータ・ウィルス!?」 九堂 「電送機が再構成する分子データを改ざんして、自分を現実に実体化させて いるんだ・・・・・」 ハラ 「(OFF)ウワアアア!」 立ち上がるイヌイ。 電送機の設置室に続く、隠し扉にパスワードを打ち込み、開けようと試みる。 九堂 「何する気だ?」 イヌイ 「あの蟲は電送機を通じて増え続けている! もしビルの外にでも逃げ出したら・・・・・。 電送機を壊す!」 九堂 「待て! そんなことさせない!」 イヌイに掴みかかる九堂。 九堂 「あれはボクの最高の芸術品だぞ!」 イヌイ 「LEADが守るのは機械じゃない! 人の命だ!」 九堂を振り払い、高速のパスワード打ちを続けるイヌイ。 何十回目かでパスワードが適合。 隠し扉が開き、部屋中に蠢く小型サイバラスと共に、電送機が現れる。 ショットをハイパーレンジに、そのコアを狙う。 が、突如、無数のサイバラスが電送機に向かって集まり始めた。 ハラ 「何だ・・・・・?」 リオ 「急に大人しくなった・・・・・」 ハラとリオも解放される。 14、ビル内・吹き抜けの中階 二体のセーラと格闘するヒダカ。 肩の傷もあり、追い詰められる。 ヒダカ 「ん・・・・・そうだ・・・・・おい、飲み物をくれないか? 少し疲れちまったよ」 設定上、ドリンクを差し出すセーラA。 それを手にしたヒダカ、瞬時に振り向き、 背後で指レーザーを放とうとしているセーラBの腕にかける。 セーラB「ガピ・・・・・」 照準がわずかにそれ、セーラAに命中。 AがBを敵と認識、2体は組み合ったままもんどりうって 階下へ・・・・・。 上を見上げるヒダカ。 15、最上階 逆電送、量子化ノイズになり次々消えていくサイバラス。 イヌイ 「これは・・・・・!?」 九堂、デスクのパソコンを見ると、 九堂 「ウィルスたちのデータが電送機に集中している・・・・・ああ、 このままじゃ限界値だ!」 電送機がスパークし、その衝撃に弾き飛ばされるイヌイと九堂。 16、九堂ビル外 電送機から放たれたカドニウム光線はビルを貫通し、ビル外に放射される。 現れる量子化ノイズ――   ―そして 巨大サイバラスが具現化した。 その眼が発光すると、周囲の電灯が爆発する。 九堂ビルに迫るサイバラス。 17、九堂ビル内・最上階 ハラ 「アイツ・・・・・こっちにくっぞ!」 九堂 「死ぬのは嫌だァ!」 リオ 「でも、今から下に降りても・・・・・間に合わない!」 イヌイ 「いや、あれを、電送機を使えば、一瞬で地上に行ける」 ハラ 「イヨシ、ワン公、よく気づいた!」 イヌイ 「でも、誰かが操作のために残らないと・・・・・」 なぜか視線を集める九堂。 九堂 「オイ! ボクは逃げるぞ! ボクは・・・・・」 ヒダカ 「(OFF)僕がやろう」 ヒダカが現れる。 ハラ 「大将―――!」 ヒダカ 「時間が無い。早くしよう」 × × × 電送機の基盤から離れるイヌイ。 イヌイ 「これであとは起動ボタンを押すだけです」 ヒダカ 「了解」 起動する電送機。 並ぶリオ達にカドニウム光線が照射され、その姿が 量子化ノイズに変わり始める。 リオ 「隊長、早くこっちへ!」 その伸ばされた手が、消える。 18、1階 電送されたリオ達、1階に到着する。 ガラスを通して、接近する巨大なサイバラス。 パス・カードで自動ドアを開けた九堂。 イヌイ 「早く! ナナセ隊員!」 迷いながらも、走り出すリオ。 19、九堂ビル外 激走、ビルから離れるリオ達。 サイバラスは九堂ビルに迫る。 20、最上階 ヒダカ、ブレイズタイマーを手にするが、 撃たれた肩に痛みが走り、落としてしまう。 21、ビル外 サイバラスの眼が光る。 リオ 「隊長!」 1階から順に、爆発する九堂ビル。 電送機も木っ端微塵に・・・・・ 空を見上げるリオ達、その彼方から――― ファイア「シュワッ!」 ウルトラマンファイアが飛来する。 滑空してサイバラスに飛び掛るファイア。 1、2、3、サイバラスの牙の攻撃をいなす。 ガッチリ、牙と組み合い、そのまま空中に持ち上げる。 が、長い尻尾が頭上から、ファイアに巻き付く。 ファイア「ドオッ!」 締め上げられるファイアを見つめるリオ達。 牙が首を絞める。 カラータイマーが赤に変わり、ファイア、 Burst Limitに。 その体が赤く発熱し、湯気が上がりだす。 その熱に耐えられず、サイバラスの締め付けが弱まる。 逆にその尻尾をつかんで、 ジャイアント・スウィングでサイバラスを放るファイア。 落ちた所にソルゼウム光線一閃―――サイバラス、爆散。空へ去るファイア。 × × × その場にへたり込む九堂。 九堂 「ボ・・・・・ボクのビルがァ・・・・・」 半壊した九堂ビル―――そこから――― ヒダカ 「オーイ!」 ハラ 「大将!」 リオ 「さすが・・・・・隊長!」 22、LEAD基地/特専ルーム 面々がコーヒーを飲んでいる。 リオ 「それで、九堂社長はその後・・・・・?」 ヒダカ 「ああ、怪獣退治の協力者として感謝状を贈っておいた」 23、九堂ビル跡地 記者 「はい、笑ってください」 取材を受けている九堂、感謝状を手に、苦笑いを浮かべる。 後ろでは半壊したビルの修復作業が行われている。 24、特専ルーム ヒダカ、リオ、ハラ、コーヒーを手に談笑。 ヒダカ 「結局・・・・・あいつを送り込んだ『サイバラス』ってのは、何者だったんだ?」 一人コンピュータをいじっていたイヌイ。 イヌイ 「そのコンピュータウィルスが、『サイバラス』だったんスよ」 ヒダカ+リオ+ハラ 「え!?」 イヌイ 「ちょうど病気のウィルスがワクチンに対抗して変異するように、コイツは セキュリティに対抗するための自己進化プログラムを組み込まれていた。 その自己進化を繰り返しているうち、何かの拍子に・・・・・知能を手に入れ、 遂には世界征服まで企てた―――」 リオ 「自我を持った・・・・・知生体コンピュータ・ウィルス」 ハラ 「機械のくせに、人間様に歯向かうとはね」 ヒダカ 「でも、もともとのサイバラスを作ったのは人間だろ?」 リオ 「なら、真の犯人はその作成者! それを見つけない限り また同じことが起きちゃいますよ!」 ゆっくりと、モニター画面を見つめるイヌイ。 イヌイ 「無謀っスよ・・・・・。この画面の向こうに、 一体どれだけの敵が潜んでいるのか―――」 《 以下次回 》 〈登場怪獣〉 電脳寄生虫 サイバラス 自己進化したコンピュータ・ウィルスが、物質電送機を使って現実世界に実体化した姿。 あらゆるデータを取り込んで自分のデータに書き換えて増える。 当初は電送機の使用範囲である九堂ビル内で小規模な実体化にとどまっていたが、 電送機のシステムを書き換えて外部に巨大実体化した。 名前は「サイバー」を「バラす(壊す)」から。 〈もとネタ) 九堂 …「電光超人グリッドマン」藤(とう=10)堂武史から1足りない⇒9 カドニウム光線…怪奇大作戦第24話「京都買います」物質電送 今回の話はよくある「密室脱出モノ」+「コンピュータ反乱モノ」。 パワードの「侵略回路」が近いかも。 トンデモ装置=物質電送機も出している分、広げようと思えば どうとでもなる話ですが尺を27分とするとコレ位かと。 本当はビルの仕掛けを増やしたりコンピュータ・ワールドで戦ったりしてもいいかなー と思いましたが、そこはハイパー・エージェントと役割分担で。
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空想特撮シリーズ ウルトラマンファイア パラサイト・タワー 登場人物 ヒダカ・マコト ナナセ・リオ ハラ・カツヒコ イヌイ・ケイスケ 九堂 高志(くどう たかし)・・・・・九堂コミュニケーションズ社長 全自動番犬システム アンドロイド・セーラ(A/B) 電脳寄生虫サイバラス ウルトラマンファイア 「ウルトラQ 空想特撮シリーズ」     1、 九堂コミニケーションズビル・全景  天高くそびえ立つ超高層ビル。 イヌイ 「(OFF)地上300m、全システムが最新コンピュータで 管理されている。まさにバベルの塔っスよ」 2、 ビル内・展望ロビー 展望ガラスからの風景に、まじまじと見入ってい るリオ。 ハラ 「ところで、俺達をここに招待したお前の友達、九堂っ てのは何処さいるんだよ?」 イヌイ 「友達じゃなくて只の腐れ縁っス。あっちから一方的に 呼びつけたわけで」 と、ヒダカ、背後に気配を感じてふりむく。 そこには大変美しいメイド姿の女性。  女性「ワタシ、 アンドロイド・セーラ デス」 ドリンクを差し出す。 ヒダカ 「こりゃどうも」 そこへ、 九堂 「(OFF)ようこそ特専の皆さん」 何処からともなく声。 と、大型スクリーンから量子化ノイズが現れ、 黒縁眼鏡にモヤシのような細身、 九堂(くどう)社長の姿が徐々に具現化する。 九堂 「ボクがこの、九堂コミュニケーション社長、 九堂高志だ」 3、タイトル 「ウルトラマンファイア」  「パラサイト・タワー」  (F・I) クレジット・タイトル―― (F・O) 「電脳寄生虫サイバラス 登場」 4、 社長室・扉の前 九堂がパスワードを打ち込むと、セキュリティが解除され、 社長室の壁がするするとスライドして消えていく。 5、物質電送機安置室 そこにあったのは、リングを重ねたような奇妙な機械。 九堂 「さっきのデモンストレーションで見てもらったように、 これが全ての物質を自由に移動できる 物質電送機だ。このボクが作った」 ヒダカ 「物質電送機?」 イヌイ 「(苦々しい顔で)物質を信号データに変換して、コンピュータネットワークを 通して別の場所へ転移させる装置っスよ。理論的には」 九堂、自らに恍惚としている。 九堂 「天高く聳えるタワー、完全無欠のコンピュータシステム. それだけでボクは満足しない。それではどこぞの 防衛隊と同レベルだからね」 軽くイヌイらに目配せをする。 九堂 「しかしこの物質電送機が世界に革命を起こす。 もう車も船も飛行機も必要ない。ボクらはただスクリーンの 前に座っていればいいんだ」 リオ 「その・・・・・電送機は何でも送れるんですか」 九堂 「そう、何でも。今は試験中だから、このビル内でしか行き来できないが、 実用化されたらLEADもこれで出動すればいい。サイバー防衛隊だ」 リオ 「サイバー・・・・・」 九堂 「その気になれば怪獣だって―――ハッハッハ・・・・・」 5、 エレベーター 帰り足の特専の一同。 ハラ 「胸糞悪ィ。結局自慢を聞くためだけに来たみてェだ」 イヌイ 「昔から性格の曲がった奴だったからなァ。前に自分に負けたことを まだ根に持ってるんスよ」 6、 社長室 九堂 「ああスッキリした。これでイヌイも、ボクがナンバー ワンだと分かっただろう・・・・・」 自分のパソコンを確認すると、メールの着信を知らせている。 九堂 「メール? 誰からだ・・・・・」 「差出人・サイバラス」とあり、クリックすると ――― 九堂 「サイバラス!?」 パソコンに次々開くウィンドウ。セキュリティウォール解除・・・・・ ・・・・・パサ=ルート解放・・・・・プログラム始動・・・・・ セカイセイフク、セカイセイフク、セカイセイフク・・・・・ 7、 エレベーター ガクン、と急停止するエレベーター。 ハラ 「っ痛、急になんだ!?」 次の瞬間、急速に下降するエレベーター。 特専 「うわあああ・・・・・!」 40階・・・・・30階・・・・・みるみる下がる。 ハラ 「これもデモンストレーションなのか!?」 リオ 「このままじゃ地面に激突する!」 イヌイ、とっさにカードシーバーとエレベーター の基盤を接続し、信号を打ち込む。 7階・・・・・3・・・・・2・・・・・ 1階に着く途中安全装置が作動し、扉が開く。 8、 1階エントランス コンピュータが制御不能になり、従業員達も戸惑っている。 リオ 「だめです。出入り口の自動ドアが開きません」 イヌイ 「セキュリティが作動しているんだ」 ハラ 「これもあのメガネ社長の仕業なのかよ!?」 力任せに自動ドアを押すハラ、が、ドアに電撃が走る。 ハラ 「(感電)!!!!!」 イヌイ 「でも・・・・・防犯システムにしては大袈裟すぎる!」 シュウウ・・・・・ 天井から染み出す白煙。 それを吸った従業員達、あっという間に眠ってしまう。 ヒダカ 「睡眠ガス!」 ハラ 「これが完璧な防犯装置だってのか・・・・・ビビビ・・・・・」 まだシビレている。 白煙に包まれる特専。 × × × 換気ダクトが白煙を吸いだしていく。 シーバーに「空気レベル正常」の表示。 リオ 「もうボンベ無しでも平気です」 咥えていた小型酸素カプセルをベルトボックスに戻す。 ヒダカ 「どうやら僕らを外に出してくれなさそうだ」 ハラ 「(イヌイの首ねっこをつかみ)オイ! あいつァ何考えてんだ!」 イヌイ 「自分に聞かれても知らないっスよ!」 天井を見上げて イヌイ 「本人に聞かないと―――!」 彼らの背後に、量子化ノイズが集まっている。 何かが電送されてきていた――― 9、 エレベーター前 先ほどのショックで、ウンとも動かないエレベーター。 ヒダカ 「屋上までは、歩いていくしかないな」 ハラ 「ヒエエ! 上まで何回あると思ってんだ!」 イヌイ 「だから自分に当たらないでくださいよっ!」 リオ 「あっちに非常階段があります!」 ヒダカ 「よし、いくぞ!」 パシュッ! ヒダカの足元に撃ち込まれたレーザー。 振り向くと、屋上にいたアンドロイド・セーラがいた。 どうやらその指先からレーザーを放ったらしい。 特専 「!」 そのか細い指が、ヒダカ達を狙う。 ヒダカ 「・・・・・急げ!」 レーザーをかいくぐり、非常階段に逃げ込む特専。 10、非常階段 十階程一気に上って来た特専。 皆息を切らせている。 ハラ 「オカシイ、オカシイぜこの建物!」 リオ 「私も・・・・・そう思います」 ヒダカ 「どうだ?」 シーバーを開いているイヌイ。 イヌイ 「やっぱり・・・・・外とは通信できないっス。このビルから 強力な妨害電波・・・・・このテッペンから」 ヒダカ 「テッペンか・・・・・」 ハラ 「ハア・・・・・でもちっと休ませてくれよう。喉も渇いたし ・・・・・」 ハラの前に差し出されるドリンク。 ハラ 「おう、気が利くな優等生」 リオ 「え!? 私何もしてませんよ」 ハラ 「!?」 そこに、セーラが電送されてくる。 ハラ 「なんでここに!」 ヒダカ 「どこに逃げてもお見通しってことか」 イヌイ 「電送移動だ!」 その装甲に、ビームが放たれる。 オーヴァル・ショットを構えるヒダカ。 リオ 「隊長!」 ヒダカ 「先に行って出口を探していてくれないか?」 その意を汲み取った3人、 イヌイ 「行こう!」 ヒダカを残し、上階へと走る。 ハラ 「大将、ホラ!」 自分のショットをヒダカに投げ渡す。 階段を上る3人を狙うセーラ。 ヒダカ 「おっと、こっちにもいるぜ」 2丁を連射、しかし、セーラの装甲は思ったより頑丈で、 メイド服を焦がすにとどまった。 ヒダカ 「ウン・・・・・こりゃまいったな」 パシュン! 背後から右肩を撃たれるヒダカ。 ヒダカ 「双子かよ・・・・・」 もう1体(B)が電送されてきた。 11、九堂ビル付近 その外では、街灯や信号機、あらゆる電気製品が放電し、 独りでに爆発していた。 そして、人々が見上げる先では、 九堂ビルの最上階が強烈な電光を放っている。 12、非常階段・最上階 非常階段と最上階は防火扉で画されている。 ハラ 「ダメだ。全然ビクともしねェ」 リオ 「イヌイ隊員? 何を?」 イヌイ 「ショットのバッテリーパックを・・・・・こう繋いで・・・・・ よし、即席の時限爆弾っスよ! 離れて!」 扉に取り付け、イヌイ達は身を隠す。 ドン! 爆音と共に、煙が上がる。 リオ 「ゴホゴホ・・・・・さすが武器についてはプロですね」 イヌイ 「当然!」 煙の中、最上階に入るリオ達。 その足元で、何かが蠢いている。 リオ 「?」 その顔面に、奇怪な虫型の生物が飛び込んでくる! リオ 「キャア!」 何とか振り払う。 爆煙が消えると、最上階の天井、床、壁、至るところに50センチ程の蟲、 電脳寄生虫サイバラスが取り付いていた!  ハラ 「ひ、ひええ!」 リオ 「蟲! 蟲ですよこれェェ!」 イヌイ 「そうだ九堂・・・・・九堂はどこに・・・・・!?」 ガサガサガサ・・・・・ 3人を見つけた小型サイバラス、一気に迫ってくる。 リオ 「嫌っ!」 顔を背けるリオ。 しかし全く見ていないわりには 狙ったようにショットで次々とサイバラスを撃ち倒していく。 ハラ 「よし、俺も!」 が、腰にショットがない。 ハラ 「しまった! 大将のとこだ・・・・・」 瞬く間にサイバラスに囲まれるリオとハラ。 ⇒Bパートにつづく
来週の・・・・・ ウルトラマンファイア は パラサイト・タワー を お送りします電脳寄生虫 サイバラス 登場。 超性能コンピュータ、全自動アンドロイド、物質電送機、 最高の科学でつくられたサイバー・タワー。 しかし、そこに送られた一通のメールに悪魔がひそんでいた。 特専は悪魔の砦と化したタワーを脱出できるのか。 来週のウルトラマンファイアをご期待下さい。 提供は、鷹見作品工業株式会社でございました。
宇宙合金 ドライゴン ウルトラマンF 第5話 「黄金怪獣」 に登場。 持ち主の精神に感応し、最も心を支配する物に変化する金属。 即ち、欲望なら金に、恐怖なら怪獣へと変化した。 原子レベルで自己の構成を変化させるため 自由に切れたり繋がったり巨大化したりできる。 名前は「キングギドラ」と三ッ首の「トライ」から。 バレバレのキングギドラの首を流用した ジラースへのオマージュ怪獣。 物語が「あ!象もキリンも金(こがね)になった!」という話なので 金つながりで起用された。 「ドライゴン」という名前も元は三つ首を三面処理(ギギみたいに)したロボット怪獣のものであった。 「ヤマトタケル」のオロチもナツメノリュウも 全てのドラゴン(龍、の方)はギドラに通じる。 その一方で ゴジラ⇒ジラース ラドン⇒リトラ モスラ(幼)⇒ゲスラ(の予定だった) バラゴン⇒(ry の流用ブームに乗っからなかったギドラなので、拝借してみました。 1本首のバランスから デンデンムシに手足が生えて首がのびている・・・ような 体を首とシッポが巻いている・・・ような構成。 この宇宙合金は作中ではオミットしたが どこかの宇宙人が作った 対・知的生命用の「宇宙地雷」という設定。 つまりこれを拾ったのが欲ぶかーくて他所の星を侵略するような種族だった場合、 これによって勝手に自滅してしまうというスグレモノ・・・のはずだった。 ギャンゴもこの仲間のはず・・・。
←Aパート19、ソードBLUE内 リオ 「きれい・・・・・攻撃なんて、できないわ」 その目には怪獣の光が輝いている。 ハラ 「何してんだ? 下にまだ人がいるんだぞ。ボーっとすんな!」 ガクン! 突如、怪獣に向け急加速するソード。 ヒダカ 「リオ!」 完全に魅入られ、操縦かんを離さないリオ。 急降下、ソードはぐんぐん怪獣に向かっていく。 ヒダカ 「イヌイ、緊急停止だ!」 しかしイヌイも、データ画面の怪獣の姿に魅入られて動かない。 ハラ 「おい、お前まで!」 ドシン! 激突の衝撃。 20、夜の平原 怪獣の頭部にくっついたソードBLUE。 ソードが怪獣にじわじわめり込んでいく。 21、ソードBLUE内 全員気絶している。 怪獣に触れている機首からどんどん黄金に変わっていくソード機。 そして機内まで、隊員達までも黄金に変わってしまった。 一人何事もないヒダカ。 ヒダカ 「彼らの心も、あの黄金に魅入られてしまうのか」 ブレイズタイマーを取り出す。 変身。   22、平原 怪獣の前に現れるファイア。 両手をクロス、体勢を低く構える。 両肩のウイングが光る。 シュウ! 光のカッター、ダブル・フェザースラッシュ!ファイア「ヘアッ!」 ファイアが前に伸ばした拳を合わせると、2つのスラッシュが重なり、 リング状、光輪となる。 リング、怪獣とソードの接点を切り裂く。 金色に輝くソードをキャッチし、地面に置くファイア。 怪獣に向かって構え直る。 そこへ、夜空が光り、研究所から逃げ出した隕石のカケラ ―といってもすでに数メートルに巨大化している―が、 怪獣の切断された頸部に落ちてくる。  みるみる怪獣から生えてくる長い首。    ドライゴン、黄金の完全怪獣体となった。ドライゴン「カラララ・・・・・」 ドライゴンの吐く光線が、当たった場所を黄金に変える。 ファイアにも吹きかけるドライゴン。 Quiet Limitに光線技を使って体力を消費したファイア、 反転して避けようとするもかわしきれず、片足が黄金に。 ドライゴン「カラララ!」 長い首と、尻尾で動きの鈍るファイアを滅多打ち。 ファイアを吹き飛ばし、満月を背に雄たけびを上げる。 ダメージに立つに立てないファイアの上を、 駆けつけたFASTのブースターソードRED2機が通過する。 ブースター分離。 22、ソードRED・アカツキ機 アカツキ「これは!」 コクピットから見える平原はあちらこちらが黄金に輝いている。 黄金と化したソードBLUEも見える。 23、平原 サワタリ「全機、接近は十分注意しろ、攻撃!」 ソードから放たれる瞬光弾。 ドライゴンも黄金光線を打ち返す。 ミサイルが金色になるが、勢いは止まらずドライゴンの体に突き刺さる。 金粉のように舞い散るドライゴンのウロコ。 ファイア、これを好機、と反撃を開始する。 ミサイルで追った傷を集中攻撃され、劣勢のドライゴン。 その角が光る。 ドライゴン「カララア!」 すると、地面やソードにくっついていた黄金がはがれ、 ドライゴンと組み合っているファイアの背後からドライゴンにくっつき、 傷が再生する。 同時に、ファイアがドライゴンの体内に引きこまれ、 その首から上が埋まってしまう。 苦しみもがくファイア。 その時、タイマーが赤に変わる。 ファイアの背に走る赤い光。 ファイア「ダハーッ!」 地面を蹴り上げるファイア。 その体が赤い光の矢となり、ドライゴンの体を貫く。 ドライゴンから脱出、着地するファイア。 ドライゴンの腹に大穴が開き、その金色の破片が周囲に巻き散る。 すぐさまソルゼウム光線の構え・・・・・のファイアだったが、 何かに気づき、すんでの所でやめる。 イザキ 「隊長! 人が・・・・・下にたくさんの人間が!」 飛び散った金色の破片を求めて、人々が押し寄せてくる。 落ちてくる破片を巡って争う人々。 破片を取り損ねた人々が叫ぶ。 男 「もっと、もっとくれ!」 女 「怪獣、怪獣、もっと大きくなれ!」 ドライゴンの背中の突起が、羽のようにずんずん伸びていく。 ファイアの時間も、残り少ない。 そして全ての人間が叫び始める。 人々 「怪獣、怪獣、もっとくれ!」 ファイアの目の前で超巨大化していくドライゴン。 背中からは巨大な羽のようなものも生え出し、 無数に増えた首も四方に伸びていく。 その輝きもどんどん増していく。 サワタリ「か、回避だ! 離れろ!」 その巨大さに、ソードREDも逃げる。 ドライゴン「カララ・・・・・ラ・・・・・」 しかし、突然ドライゴンの顔が歪む。 大きくなった体がみるみる膨張し、ふくれていく。 そして、体内から光が漏れ出し、 ドオオ・・・・・! 自爆したドライゴン。 その破片も蒸発するように消えていく。 持っていた金が消えて阿鼻叫喚の人々。 顔を背けるようにファイアは空へ―― 24、ソードRED・サワタリ機 サワタリ「恐ろしい怪獣だった。欲望のままに無限に増長する。 ・・・・・いや、怪獣は――」 25、空(夜) 輝いていた満月も、雲に隠れていく。 《 以下次回 》 〈登場怪獣〉 宇宙合金 ドライゴン 持ち主の精神に感応し、最も心を支配する物に変化する。 即ち、欲望なら金に、恐怖なら怪獣へと変化した。 総体が金属なので切れたり繋がったりする。 名前は「キングギドラ」と三ッ首の「トライ」から。 〈もとネタ〉 KCB …「ウルトラマンガイア」のTV局 怪獣がキングギドラっぽい…「謎の恐竜基地」ジラース戦から。流用つながり。 ⇒次回予告
空想特撮シリーズ ウルトラマンファイア 黄金怪獣 登場人物 ヒダカ・マコト ナナセ・リオ ハラ・カツヒコ イヌイ・ケイスケ アカツキ・マヤ イザキ・シュウジ ムカイ・イチロウ サワタリ・イサミ 鏡(会長) KCBアナウンサー 若本(宇宙飛行士) カミコウチ博士・・・・・・・・・・ブレーンズフロア主任 招待客の男 〃 女 〃 子供 宇宙合金ドライゴン ウルトラマンファイア 「ウルトラQ 空想特撮シリーズ」     1、博物館・エントランスホール(夜) 電気の消えたホールに響く足音。 現れた男の名は、鏡。 ホール中央の台座に、月の光を浴びて黄金に輝く、 3m程の隕石が飾ってある。 鏡はそれを満足げに眺めている。 鏡 「は・・・・・はは・・・ハッハッハッハ・・・・・」 ホール内に共鳴する高笑い。 2、タイトル 「ウルトラマンファイア」 「黄金怪獣」   (F・I) クレジット・タイトル―― (F・O) 「宇宙合金ドライゴン 登場」 3、博物館(TV映像) 昼のKCBニュース。 テロップには「世界一! の博物館、ついに完成」 とある。 秀麗な外装の建物。 続いて、美術品や化石、史上の人物の関連品などの展示物がズラリ並ぶ室内。 アナウンサー 「先日、民間のシャトルで初の有人飛行を達成した『ネロ22』。 その所有者としても有名な、カガミグループ会長・鏡氏の 全面寄付により、世界最大規模の博物館が、この度落成しました。 総工費数十億、展示される世界中の貴重な品々も全て、 鏡氏の寄贈によるという 前代未聞の規模で建造された当博物館は・・・・・」 4、LEAD基地・食堂 ハラ 「いいねえ、金持ちは・・・・・」 わびしくラーメンを食べているハラがTVを観ている。 その席へ、トレーを持ってやってくるリオ。 リオ 「またラーメンですか、体に悪いですよ、ハラ隊員」 ハラ 「おう、そろそろこれが厳しくてな」 指でお金を示す。 ハラ 「そういうおめえもなんだ、野菜ばっかじゃねえか」 リオのトレーの上には野菜サラダ。 リオ 「最近肌が荒れているんです。LEADのお給料じゃ美容に お金をかける余裕ないですからね」 ハラ 「ははは、そんなお前、気にするほどの顔じゃねえだろよ。 カネなんて明日の飯が食えるだけあれば十分だ」 少しムッ、とするリオ。 リオ 「私はいつでも、きっちり清潔でいたいだけです」 TVの声「・・・・・なお、最大の目玉は『ネロ22』が持ち帰った 宇宙宝石で、その価値は何百億と言われています」 その金額に、リオ、深いため息。 ズズズ・・・・・とスープを全て飲み干すハラ。 空のどんぶり。 5、暗い部屋 ガシャ、ガシャ・・・・・椅子や机を倒しながら狂ったように暴れる若本。 倒れこんで、震えながら右手を出す。 金色に変色し、固まった右手。 6、LEAD基地・ブレーンズフロア LEADの頭脳、科学フロア。 診察室の医者風に座っているカミコウチ博士。 カミコウチ 「はい、では握って」 金色の右手。 若本、上腕に力を入れるも、動かない。 カミコウチ 「詳しく調べないと分からないが、こりゃ・・・・・金(きん)だな。 君たちが行ったときは既にこうだったのかね?」 後ろで様子を見ていた特専。 ヒダカ 「はい。通報を受けて、僕らがついた時はもう」 若本 「な・・・・・なんとかなりませんか?」 若本、かなり錯乱している。 カミコウチ 「まあまあ、落ち着きなされ。若本飛行士。詳しい話を 聞かせてくれ。あれについても」 厳重に囲われたケースに入った、小さな黒い隕石のカケラ。 7、宇宙・ネロ22(若本飛行士の回想)  宇宙に浮かぶネロ22。 若本(OFF)「宇宙で拾った隕石が・・・・・まさかあんな物だったなんて・・・・・」 船外からカプセルを回収した若本。 中から、小さな金色の隕石を取り出す。 つまんで眺める若本。 若本(OFF)「宇宙に行った記念に、偶然近くに浮かんでいた隕石を回収したのです。 それはもう美しくて・・・・・。影を作ってやると、黄金に輝くのです。 まさに宇宙の宝石でした」 地球が見える場所まで飛んできたネロ22。 運転席から振り向く若本。 隕石が置いてある。 若本(OFF)「私は最高の気分でした。民間シャトル初の単独飛行の パイロットという名誉の上に、美しいお土産もできて・・・・・。 しかし、いつの間にか、あの隕石が大きくなった気がしたのです」 8、宇宙センター・発着場 ネロ22は無事着地した。 歓声の中、若本飛行士と鏡会長の握手を、マスコミの撮影を受けている。 会長に隕石を渡す若本。 その大きさは漬物石ほどになっている。 若本(OFF)「私はその隕石を鏡会長に渡しました。 私を宇宙に行かせてくれた恩人ですので。しかし・・・・・」 9、若本の部屋 がっちり握手する鏡と若本の写真。 その写真の隣に、そっと置かれた隕石のカケラ。 大きさは大豆ぐらいである。 若本(OFF)「実は、その美しい隕石を全て渡すのが惜しくてたまらな くなって、少しだけカケラを失敬したのです。大きくなったのを好都合、と思って」 夜。 前より若干大きくなった隕石のカケラ。 就寝前の若本が眺めている。 若本(OFF)「毎晩毎晩眺めました。それは日を追うごとに、形や美しさが段々変わっていき、 飽きることがなかったのです。 そして・・・・・隕石は大きくなっていきました。」 隕石はソフトボール大になった。 無意識に・・・・・指を伸ばす若本。 若本(OFF)「私は・・・・・完全にその美しさの虜でした。そして何を思ったか、 私もその一部になりたいと思ったのです。すると・・・・・」 隕石から菌糸のようなものが若本の手に伸び、それに 包まれた若本の指先は金色になってしまった。 若本 「うあわー!」 隕石を掴んで壁に投げる若本。 ゴン、とぶつかり転がる隕石。 しかし再び投げたその手を見ると、金色に変わっていた。 狂ったように叫び、隕石に向けて椅子や机の上のものを 隕石に向かって投げつける若本。 その手に、携帯電話を持ったことに気づく。 金色になって動かない手でぎこちなくボタンを押す。 若本 「もしもし、特専ですか・・・・・」 その携帯も次第に金色になっていく。 10、ブレーンズフロア イヌイ 「ただの隕石でないことは確かっスね」 リオ 「でも黄金って? これはまっ黒ですよ」 カミコウチ 「こうするのだ」 電気を消すカミコウチ。 すると、隕石が黄金にまばゆく黄金に光りだす。 カミコウチ 「これは紫外線に当たると、まあよくある蛍光製品みたいに 光りだすのだ」 リオ 「・・・・・きれい・・・・・」 隕石に引き込まれ、無意識にケースを開けようとするリオ。 パッ、電気をつけたヒダカ。 リオ 「・・・・・!?」 リオ、自分の行動に驚く。 ヒダカ 「隕石の本体は渡したとおっしゃいましたね」 ぽん、と思いついたハラ。 ハラ 「そうだ。あのでっけえ博物館に飾ってあったぞ」 カミコウチ 「この隕石は私が責任を持って調べよう。彼の治療法も分かるかもしれん」 すがるような目の若本。 若本 「よろしく・・・・・お願いします」 ヒダカ 「よし、行くか!」 11、空 ラプトルフォームのソードBLUE、下降してくる。 12、博物館前 鏡 「帰ってもらおう!」 リオ 「しかし、何かあってからでは遅いのです」 入り口前でにらみ合う鏡・その護衛と特専。 鏡 「調査だとか言って、ワシの宝石に何をするか分かったものじゃない。 どうせ若本があの宝石が欲しくなって言った作り話じゃろ」 ハラ 「宝石!?」 鏡 「ああ。あれこそ宇宙の神秘、宇宙の宝石だ。 さあ、帰った帰った! これから今晩のレセプションの準備があるんだ!」 締め出されてしまう特専。 13、博物館内 館内は外光が遮断されている。 よって輝いている隕石。 飾ってある隕石を見上げる鏡。 その大きさは、既に十mに迫ろうとしている。 満足げな鏡。 鏡 「今夜はたくさん凡人どもにおまえの美しさを見せてやろうな・・・・・。フフフ・・・・・」 14、ブレーンズフロア(夜) カーテンを開けて外を見ていたカミコウチ。 今日は月夜である。 隕石の前に着席して伸び。 カミコウチ 「しかし調べれば調べるほど、ただの石っころだ。少し腹も 空いたかな・・・・・」 カミコウチの鼻が、いいにおいを感じ取る。 カミコウチ 「なんだこの・・・・・絶妙な・・・・・最高級フレンチ料理のような香りは?」 カミコウチ、無意識にケースを開けてしまう。 隕石を取り出して、はっとする。 すばやく隕石の破片の標本を、顕微鏡にセットし、つまみを操作する。 カミコウチ 「・・・変われ!」 それまでただの石だったものが波打ち、金属のような 光沢が出てくる。 カミコウチ 「恐ろしい・・・・・恐るべき物質だ、もしこれが巷に出回ったら・・・・・」 ガタガタガタ、出しっぱなしの隕石が動き出す。 カミコウチ 「しまった!・・・・・この宇宙金属は、人間の五感に反応し・・・・・」 隕石がずんずん巨大化し、研究室を飲み込んでいく。 銀色の金属と化した隕石が、液体のようにカミコウチの足元に流れてくる。 カミコウチ 「思考を・・・・・思考をとめなくては!」 後ろ手で手探りをするカミコウチ。 手にした灰皿で、自分の頭をおもいっきりひっぱたく。 ガーン。 カミコウチ 「いつつつ・・・・・」 目を開けると、隕石は元のただの石に戻っていた。 カミコウチ 「危ない所だった。これが本体だったらどうなっていたか」 ガシャーン! 窓を突き破って隕石が夜の闇に消える。 15、博物館(夜) 博物館内に招待され、 きらびやかなドレス・スーツに身を包んだ人々。 各界の有力者、そしてその家族たちが三十人ほど。 客・女 「すばらしいわねえ・・・・・宇宙宝石・・・・・」 親 「わが家にも欲しいものだ」 大人から子供までが魅入られている。 観客の注目の先で、隕石が20m・・・・・30mと巨大化していく。 子供 「ねえねえ、あれ、大きくなってるよ」 親 「そうだなあ、大きくなったら、少し買い取って譲ってもらおうか」 まるで催眠にでもかかったように見入る招待客たち。 構ってもらえないので、混雑する客たちの股下を抜けて、 隕石の真下に近づいた子供。 見上げた隕石は、不気味に巨大化を続けている。 子供 「うわ、変なの」 変、という心に反応して、隕石にウロコが現れる。 客・女 「な、なんかおかしいわ」 ざわつきだす客。 それに呼応して手足ができていく。 鏡 「何を騒いでおられるのですか。こんなにも美しいものを。 もっと・・・・・もっと見つめて・・・・・」 子供 「怪獣だ!」 鏡 「え・・・・・?」 鏡の背後に、首のない怪獣。 16、博物館近くの林(夜) 博物館から距離を置いて、隠れるように着陸していた ソードBLUE。 その外で博物館を見張っていた特専。 ヒダカがシーバーで通信を受けている。 カミコウチ(OFF/無線) 「だから、その隕石は人間の心を支配しているものに感応し、 その形を変える。欲望にも、恐怖にも・・・・・。あれは宝石などではない。 下手すれば世界を滅ぼす・・・・・」 ハラ 「なんだありゃあ!」 博物館から客が逃げ出している。 17、博物館内 黄金の手足を持つ怪獣は、50m大に。 鏡 「そうか。ここにいてはおまえの美しさを無駄にしてしまう。 自分で動いて、多くのモノどもに見せ付けるがいい!」 巨大化し天井を突き抜ける怪獣。 ウロコと壁がこすれて金色の粉が降ってくる。 鏡 「美しい・・・・・黄金・・・・・」 砕けた屋根が、鏡の上に落ちてくる。 18、夜の平原 博物館を崩壊させ、首なし怪獣が現れる。 足跡が黄金に光る。 怪獣に、ラプトルフォームで向かうソードBLUE。 ⇒Bパートにつづく
来週の・・・・・ ウルトラマンファイア は 黄金怪獣 を お送りします宇宙合金 ドライゴン 登場。 ある富豪が宇宙から持ち帰られた美しい隕石を買った。 しかしその隕石には人々をまどわせる 恐るべき秘密が隠されていたのだ。 来週のウルトラマンファイアをご期待下さい。 提供は、鷹見作品工業株式会社でございました。
 衛星生物 テルザード ウルトラマンF 第4話 「超音速を追え」に登場。 UFO状の身体に精神が宿り、宇宙を航行する。 しかし精神は強いショックを受けると身体を離れてしまう。 2体で1体という概念を持ち、飛行体から怪獣体へ 分離変形・合体する。 名前はステルス+リザード(トカゲ)から。  Ⅰが頭・腕が伸びて上半身に Ⅱが表甲羅が背面にまわり、たたんでいた足を伸ばして下半身に 「パフォー」に出した時はあえて設定を大幅に変えていたり。 変形・合体はキングジョーの系統として。 勇者ロボシリーズみたいな「変形!」「合体!」が怪獣でできればなー、と。 あのジョイントのときの 「プシュー!」 という音がでるみたいに。 そういえば円盤生物シリーズは全部海洋生物モデルなんですね。
←Aパート15、空 (夜) アースソードREDが飛ぶ。 16、ソードRED アカツキ「今時パトロールだなんてさ」 サワタリ「(OFF/無線)気を抜くなアカツキ。既に地球外飛行体の 進入を許してしまったことだけでも大ゴトなのだ」 アカツキ「しかし隊長、奴はもう墜落して、本部に回収された じゃないですか」 サワタリ「(OFF/無線)あれは我々のレーダーで感知できなかったのだ。 他にいないとも限らん」 アカツキ「その時は俺がすぐに倒しますよ・・・・・ムッ!」 17、空 空の彼方に光る点、徐々に近づいてくる。 18、ソードRED アカツキ「レーダーに反応なし、コイツはまさか・・・・・!」 19、空 超高速で接近し、ソードREDとすれ違う飛行体。 20、ソードRED アカツキ「本部、本部、不審な飛行体を確認!」 21、空 アカツキ「(OFF)現在西北に向けて飛行中、追跡します!」 急反転、追うソードRED。 音速を超える追撃戦。 22、ソードRED 速度メーターが限界を示している。 アカツキ「どうなってるんだ!? ドンドン離される!」 23、空 遂に飛行体を見失ってしまう。 24、LEAD基地・廊下 キイイイ・・・・・ 夢遊病よろしく、おぼつかない足取りで歩くリオ。 通りがかったイヌイが見かける。 イヌイ 「ナナセ隊員・・・・・何してるんだ!?」 近づいて話しかけようと思ったが、 イヌイ 「いけね、ヒダカさんからそっとしておくように言われてたんだった」 と、リオは屋外に通じる非常口を開け、出て行ってしまう。 不審に思って追うイヌイ。 25、LEAD基地・地上47階屋外スペース 風吹きすさぶ屋外を歩くリオ。 リオ 「私はここだ・・・・・私はここだ・・・・・」 みるみる足場の端に近づく。 その下は目も眩む高さである。 そのまま真っ逆さまに・・・と 落ちる寸前、イヌイに止められるリオ。 イヌイ 「ちょ、ちょっと早まっちゃいけないっスよ! まだ若いんだから」 ハッとするリオ。 リオ 「え? 若いって誰が・・・・・」 リオ、自分が恐ろしい高さにいることに気づく。 リオ 「キャア!」 身を翻すリオ、その反動で今度はイヌイが落ちそうになる。 イヌイ 「ヒイ、落ちる!」 リオ 「わ、イヌイ隊員、大丈夫ですか!?」 イヌイ 「それはこっちが聞きたいよ!」 26、日本上空 恐るべき速さで飛ぶ飛行体に対し、今回はブースターを換装したソードが2機、追う。 27、ブースターソードRED・アカツキ機 イザキとアカツキが搭乗している。 アカツキ「今度は逃がさねェぜ!」 レーダースコープが飛行体を捉える。 28、上空 アカツキ「(OFF)発射!」 飛行体に着弾する発信機。 29、サワタリ機 レーダーに赤い点が表示される。 ムカイ 「発信機反応!」 アカツキ「(OFF)隊長! 早めに叩いておきましょう!」 サワタリ「早まるな。まだ敵と決まったわけではない。攻撃してくるでもなく、 我々から逃げるでもなく、飛行を続けているだけだ」 ムカイ 「地球を観測する、スパイではないでしょうか?」 サワタリ「スパイか・・・・・確かに何かを見ている。いや、探しているといったところか・・・・・」 30、メディカルフロア・病室 困惑顔で座るリオ。 ハラ 「いいか、お前は鳥じゃないんだ。飛べないんだぞ。落ちたら死んじまうんだかんな」 リオ 「本当になんともないですよう」 イヌイ 「じゃあ何であんな所に行ったんスか!?」 リオ 「それが分からなくて・・・・・気づいたら・・・・・でも、ただ ・・・・・」 ハラ・イヌイ 「タダ?」 リオ 「ただ、あの衝突から、時々頭の中で、変な音が・・・・・」 キイイ・・・・・ リオ 「アッ、また・・・・・!」 31、メディカルフロア・診察室 キョウコ「最初の検査では小さくて見逃してたけど、脳波の所に 微妙な乱れが見られるわ」 ヒダカ 「原因はあの事故か」 キョウコ「たぶんね。命に別状はないけど、奇妙なのよ。彼女自身の 脳波に別の誰かが干渉しているような・・・・・」 ヒダカ 「別の・・・・・誰か!?」 ゆっくり首を振り、 キョウコ「原因が判らない今は、手の施しようがないわ」 そこへ慌てて入ってくるイヌイ。 ハラ 「大将、またナナセがオカシクなった!」 32、格納庫 エレベーターが開き、リオが下りてくる。 シライシ「あ、ナナセちゃん、体はもういいのか!?」 無言で通り過ぎ、ソードBLUEに乗り込むリオ。 そこへ走り着いたヒダカ達。 33、廊下 走るヒダカ、ハラ。 ヒダカ 「急に走り出したって!?」 ハラ 「ああ、まるでキツネにとり付かれたみてェによう」 ヒダカ 「憑り付かれた・・・・・そうかもしれない」 ハラ 「ンン?」 先にいたイヌイが手招きをしている。 イヌイ 「ヒダカさん! こっちこっち! 格納庫だ!」 34、格納庫 ヒダカ 「主任、リオを見なかったか!?」 シライシ「今BLUEに乗り込んでったよ。一体どうしたんだい?」 そこに降りかかるソードBLUEのジェット風。 35、ソードBLUE内 ヘルメットも着けずに、ソードを起動するリオ。 ヒダカ 「(通信/OFF)待て! リオ! 何処行くつもりだ!?」 リオ、操縦かんをひく。 36、格納庫 イヌイ 「アアッ! 滑走路は開いていないのに!」 キーン! 起動するソードBLUE(ラプトルフォーム)。 しかし、方向が定まらず、壁に向かって直進していく。 37、格納庫隣接倉庫 砂漠から輸送された飛行体が調査されている。 ドゴォ、そこへ壁を突き破り進入するソードBL UE。 危うく轢かれそうになる研究員達、慌てて逃げる。 激しく回転して停止するBLUE。 駆け込んでくるヒダカ達。 粉塵の中からフラフラと歩いてくるリオ。 ヒダカ 「リオ!」 リオ 「隊長・・・・・テルザードが・・・・・飛び出そうとして・・・・・ 止めようとしたけど・・・・・」 イヌイ 「テルザード!?」 ハラ 「そいつァ何だ?」 キイイイ・・・・・ 頭を抱えて苦しむリオ。 駆け寄ろうとするヒダカ達、が、リオが顔を上げると、 キイイ・・・・・ 今度はリオの口から、その音が発せられる。 強烈な音に、耳を塞ぐハラ達。 ヒダカだけは平気であった。 ヒダカ 「これは・・・・・言葉か!」 キイイ・・・・・ テルザード 「(OFF)ナゼワタシガ、ソコニイルンダ!?」 ハッとして振り向くヒダカ、そこには飛行体がある。 ヒダカ 「テルザードとは、あのUFO、いや、お前のことなんだな!?」 キイイ・・・・・ テルザード、リオを通して音で答える。 テルザード 「(OFF)テルザードは二つで一つ・・・・・テルザードが 呼んでいる!」 飛行体へと走るリオ。 ヒダカ 「待て! 今のお前の体は、私達の仲間のものだ!」 緑の光に包まれ、飛行体に吸い込まれるリオ。 ゴゴゴ・・・・・ 魂が入ったように急に動き出す飛行体。 ハラ 「大将、アブねェ!」 天井を突き破り飛び出すテルザードⅠ、その瓦礫 にヒダカ、下敷きにされてしまう。 38、上空 テルザードⅡ、それを追跡するブースターソード。 何かに感づいたように突然方向を変え、加速するテルザードⅡ。 39、サワタリ機 発信機の表示を注視していたムカイ。 ムカイ 「目標が進路を変更!」 サワタリ「方角は?」 ムカイ 「11時の方向・・・・・ン!」 サワタリ「ム!?」 40、上空 テルザードⅡの向かう先から、テルザードⅠが接近してくる。 2体のテルザードが変形、Ⅰは上半身に、Ⅱは下半身、怪獣の姿となる。 キイイ・・・・・ ギイイ・・・・・  しかし、テルザードの体から響く不協和音。 錯乱し、付近の発電所を手当たり次第破壊する。 イザキ 「(OFF)飛行体が怪獣になった!」 アカツキ「ヤローめ、やっぱり敵だ! 隊長!」 サワタリ「全機、目標を攻撃!」 ブースターを切り離し、滑空攻撃をかける2機の ソードRED。 41、倉庫 研究員らも含め、瓦礫の下敷きになったヒダカを探している。 イヌイ 「ナナセはUFOにさらわれるし、ヒダカさんは下敷き になっちゃうし、一体どうなってるんだ!」 ハラ 「泣き言いってねえで、早く大将を見つけんだよ!」 42、瓦礫の中 気を失っていたヒダカ、気がつく。 身動きの取れない中で、何とかブレイズタイマー を探り、 フラッシュビーム、変身! 43、倉庫 瓦礫から飛び上がる赤い球体。 ハラ 「こ、今度は何だ!?」 イヌイ 「また何か飛んでった・・・・・」 44、発電所 瞬光弾による雨あられの攻撃を受けるテルザード。 テルザード、一瞬で地上からソードの横へと舞空、 隊長機をはたきおとす。 アカツキ「隊長! くそォ!」 レーザーを連射するアカツキ機。 しかし、瞬間移動のようにジグザグに接近してくる テルザードをLOSTし、はたき落とされる。 45、アカツキ機 アカツキ「操縦がァァァ!」 46、発電所上空 墜落するソードREDにテルザード、さらに追い討ちをかけんと突進する。 激突の直前、真横から突っ込んできた赤い球体に 体当たりされ吹き飛ぶテルザード。 ファイア「シュワッ!」 ウルトラマンファイア登場。 47、アカツキ機 イザキ 「ウルトラマン!」 思い切り操縦かんをひくアカツキ。 アカツキ「ぐう!」 48、発電所付近の広場 何とか胴体着陸するアカツキ機。 その無事を確認しテルザードと向き合うファイア。 テルザード、錯乱して暴れ続けている。 ファイアの目から放たれる光、ウルトラ眼光! テルザードの腹部にリオの姿を発見した。 ファイア、押さえつけようとタックルするが、テルザードは2体に分離し避ける。 空中ですぐに合体し直し、ファイアに滑空体当たり。 分離、合体、高速移動を繰り返すテルザードに翻弄され 徐々にダメージを負っていくファイア。 サワタリ「どうした、ウルトラマン! なぜ攻撃しない!?」 タイマーが鳴り出し、腰砕けになるファイア。 Burst Limitに。 ファイア、空へ飛ぶ。 追うテルザード。  ファイアの飛行速度もマッハを超すが、テルザー ドがみるみる差を縮める。 ファイア、両肩のウイングを擦る動作。 と、炎のような赤い光に包まれる。 反転、テルザードに向かう。 ヒート=タックル! その一瞬、ファイアはテルザードの体内からリオを奪還する。 そっと草むらに寝かす。 墜落するテルザード。 キイイ・・・・・ その声からは不協和音が消え、テルザードは落ち着く。 その前に立つファイア、飛び上がる。 テルザードも飛び立つ。 49.上空 大気圏でファイアは反転するが、 テルザードはそのまま宇宙へと去っていった。 50、特専ルーム 一件落着しのんびりと話すヒダカ、ハラ、イヌイ。 ヒダカ 「衝突のショックで、テルザードを動かしていた精神体が リオの体に乗り移ってしまったのさ。 元々あのUFOはヤドカリの殻みたいなもので、 それを精神体が操縦していたんだ」 イヌイ 「テルザードは地球に迷い込んだ時に、上半身と下半身 に分離して、それで、はぐれたお互いを探していた・・・・・ まったく、お騒がせな訪問者っスよ」 ヒダカ 「暴れたのは、リオの精神波動が混ざって混乱していた からみたいだ」 ハラ 「ところで大将、そこまで分かっててどうやって瓦礫か ら出てきたかは覚えてねェのか?」 ヒダカ 「ああ、残念ながらな」 そこへ、 リオ 「おっはようございます!」 リオが入ってくる。 ハラ 「アン? おめェは1週間休暇もらって、今日は休むン じゃねがったのか?」 リオの手には盛り沢山の掃除道具。 リオ 「だ・か・ら、せっかくなので、本部をピカピカに掃除することにしました! まずは身近なところから、そしていつかは、美しい地球を実現するンです!」 ハラ 「おい大将、あれでホントに治ったのか?」 ヒダカ 「ああ、ドクターがもう心配ないってさ」 リオ 「じゃあ、せっかくなので皆さんも手伝って下さい! 頑張りますよ~!」 笑顔のリオ。 (F・O) 《 以下次回 》 〈もとネタ〉 地上47階 …ウルトラマンG「第47格納庫」円盤生物UF‐O出現 強いショックで心身が分離 …ウルトラセブン「闇に光る目」アンノン星人が同様。 ⇒次回予告
 ウルトラマンファイア 身長45m 体重3万5千t 飛行速度マッハ10 [来歴] 「光の国」出身の赤い巨人。 想定外の初代ウルトラマンとの接触が、地球人にどう影響したかを調査に派遣された。彼は金星周回上を飛行中、エネルギー生命体スペース・モンスに奇襲されその太陽エネルギーの大部分を失い、地球に不時着する。 [人間体] マグマにその身を投じ死んだLEAD特専隊長・ヒダカの肉体を再生し、依代とする。 (※人間・ヒダカは既に死亡、ガルバドン戦後のヒダカ=ファイア) 人間大でいることでエネルギーの暴走を抑え、エネルギーの多くはブレイズタイマーに封じ込めている。そのため無くすとヒダカは体調を崩してしまう。 すなわちブレイズタイマーはファイアの分身ともいえ、居場所がわかる。 [変身]     ブレイズタイマーで元の姿に戻る。 最初の2分間(=Quiet Limit)は力が抑えられていて、苦戦しやすい。 残り1分(=Burst Limit)になると頭部と背中に赤いラインが走り、 赤色太陽エネルギーが暴走する勢いで爆発的なパワーを発する。 [限界]  エネルギーをほぼ失い、死期を早めたファイアは、赤色巨星のように体内の赤色太陽エネルギーが暴走、膨張してしまう。 普段はブレイズタイマーにエネルギーを分散させることで抑えているが、Burst Limitになるとエネルギーの暴走が始まり、ファイアの周囲が非常に高温になる。 そして、もし3分が経過すると、肉体内部でエネルギーを抑えられなくなり、大爆発を起こしてしまうのだ。 〔光線技〕 ウルトラマンファイアは、そのエネルギーが極めて限られているため、極力光線技を多用しない。光線技は、まさに生死を賭けた「大技」。  ソルゼウム光線 両手を十字にクロスして発射される決め技。発射時には肩のラジエーターからソル・エネルギーが両腕に伝導され、赤い光線となる。 ①両手は握り拳 ②左腕を腰に、右腕でその左腕の上を-マッチのように-こする ③右腕は畳んで胸の前、その後をおうように左腕で十字にクロス ④胸側にむいた拳をひらくとともに、一気に押し出して光線発射 ウルトラフェザー・スラッシュ ソル・エネルギーを圧縮し三日月状にして発射、対向物を一刀両断する。 ダブルフェザー・リング 両腕から発射したフェザーカッターを念力で合体させてリング状にして攻撃。威力は数十倍になる。 オーバーワイド・ミラー 巨大な鏡を作り出し、太陽エネルギーを瞬間的に集めて発射する大技。大量のエネルギーを消費してしまう。 ウルトラ・ヒート 体の表面にエネルギーを放出し、超高温帯を作り出す。これも負担が大きい。そのまま体当たりするヒート・タックルは応用技。 アイ・ライト 眼から照射される一種の念力で、相手の実体を見極めたり、攻撃を無効化したりするのに用いる。 ウルトラバリヤー 光の壁による防御。サイズや形は変形可能。 〔打撃技〕光線技を多用しないファイアは、その分肉弾戦にバリエーションがある。玄人らしい落ち着いた戦闘が光る。 スパイラル・パンチ 全身のねじり伝えた強力なパンチ。相手をねじ込んで倒す。 ウルトラ・ラッシュ 連続して高速のパンチをお見舞いし、相手をグロッキーにする。 ダブル・チョップ 両サイドからの強烈なチョップ。首の細い相手には効果大。 ハンド・スパーク エネルギーを電撃に変換し放つ切れ味の鋭いチョップ。 踏み込み蹴り 先制攻撃として、正面に体重を乗せて蹴りこみ敵を転倒させる。 フライングキック 両足で繰り出す空中キック。自分も転倒してしまう。 鎌払い 相手の足元をすくう下段蹴り。 低空流星キック 飛行能力を利用した威力の大きなスライディングキック。 相撲技 ファイアは多くの相撲技を使える。低い構えからの体当たりや、組んでからの上手・下手投げ、のど輪、つり落とし、浴びせ倒しなど。レアなものは、猫だましや足掛けなど。 岩石落とし 敵を頭上に持ち上げてから叩きつけるパワフルな技。 ウルトラアーチ 相手に向かい突進、または相手が突っ込んでくる勢いを利用してスウィングし、弧を描いて投げ上げる大技。 ウルトラマンファイアのファイティングポーズは基本的に相撲の不知火型のような低い構えである。そこから相手に対応して大技小技を織り交ぜる。    ・体のラインが「F」の文字をつくる ・背面は鳥の如く
LEAD超兵器設定 〈機動兵器〉 <ソード・シリーズ> 単一噴射口から伸びる光跡が刀身、機体の形とあわせ刀剣に見えることからの愛称。 フライト・オート・スタビライザーの開発により、飛行中に戦闘機の装備を合体・分離=〔換装〕が可能となった。ソード機を本体とし、超高速飛行、攻撃といった局面に応じた換装が行われる。 〔換装〕時には、牽引ビームがユニットを誘導する(Orbit beam traction)。 ◇換装調査機アースソード・BLUE 主に特専が調査活動に用いる機体。最大収容人員は6名。過酷な環境にも耐えられる装甲、安定性を誇る。換装により水陸空の様々な地形に対応できる。 《基本装備》瞬光弾(着弾時激しい光を放つ超高速ミサイル)、麻酔弾など。 【ビートルフォーム】ブースターを換装した、基本の飛行形態 【タートルフォーム】リパルサーリフトで推進する海底潜航形態 【ラプトルフォーム】地上から少し浮いて疾走する陸上移動形態 【メガモールフォーム】ヘルタンサーを換装した、地底潜行形態 ◇換装戦闘機アースソード・RED FASTが使用する攻撃型機体。基本的にパイロットとシューターの2名で操縦する。スピード、機動力を重視、対怪獣用の特殊装甲はブースターソード換装時の耐圧効果に有効になっている。「風切り羽」部分に空気抵抗を拡散し高速飛行を補助する「アルファ・プレート」を装備。 《基本装備》瞬光弾、レーザー   ◇宇宙用戦闘機プラネットソード 気圏脱出ユニットを内蔵し、ニュー・ジェネレードドライブで宇宙における過去最大の機動性を実現。収容人員は最大2名。主要宇宙ステーションにも配備されている。 《基本装備》エキシマレーザー砲 ◇アースソード・WHITE テスト用試験機。パイロットの安全を重視し、コクピットの安全が増強されている。 ◇シルバーホーク 旧世代の主力戦闘機。 ◆アタッキングタイム・ブースター(ATB)   換装ユニット01。強力な推進エンジンで、ソードの後方にドッキングし超高速飛行形態通称「ブースターソード」となる。これにより、遠方での事件発生にも即座に対応ができるようになった。また、他の換装ユニットの輸送にも用いられる。 単独での飛行も可能で、1名がオールモニターのコクピットで操縦。 分離後は基地に自動帰還するオートパイロットも搭載。 ◆マルサイトイレイザー 換装ユニット02。貫通能力が高いマルサイトエネルギー砲を搭載。ソード機に換装し、抜群の攻撃能力を持つ「イレイザーソード」に換装する。 ソードR・ATB・マルサイトの多重換装で【ソード・ライトニング】が完成する。  ◆ヘルタンサー 換装ユニット03。先端から発射するメルト・ビームで岩盤を溶かし、ドリルで潜航する。 マグマや怪獣の光線にも耐える特殊合金ペダニウムでできている。 ◆ゾーンリフレクター 換装ユニット04。特殊防護シールドを展開する。 ◆クレーンアーム 換装ユニット05。輸送用大型アーム。 ◇特別仕様車WINDY地下のシークレット・ロードから発進する、優れた加速と高速性を持つ車両。 狭い路地へも入れるウイングスライドドア。 《小型装備》 ◇カードシーバー LEADの隊員証明、兼、薄型多機能通信機。 ヘルメットに挿入することでアイガードと連動、データを表示、フリーハンドで会話が可能に。 各種武器のロック解除のキーでもある。 ◇オーヴァル・ショット 【スタンバイ】携帯時は卵形に折りたたまれる。 【インパルス】衝撃銃。 【ハイパーレンジ】ロック解除すると、銃身が伸び、火力が最大まで開放される。 ◇ラウンド・ファルコン 持ち運び時は円形。ロック解除すると、腕をまくように変形し、大型火気銃になる。 イヌイによって開発されたが、ハラに「オモチャだ」と言われた。 ◇アンチグラヴィティペンシル・イワモト 怪獣撃退用反重力特殊弾。
LEAD 設定 正式名: Limited Experts for Advanced Defense 最前防衛精鋭機構設立:21世紀初頭、再編された地球防衛軍が国際科学警察機構の装備を発展吸収する形で発足 構成:各大陸に8支部、パリ基地は中央支部を兼ねる 本部:フランス・パリ基地(ヨーロッパ管轄) 支部:北米・西海岸基地(北米管轄) 極東基地(東アジア・太平洋管轄) 南太平洋基地(オセアニア・南極管轄) 中央アジア・インド基地(中央アジア管轄) 北アフリカ・エジプト基地(西アジア・アフリカ管轄) 南米・ブラジル基地(南米管轄) ユーラシア・ロシア基地(北アジア・北極管轄) この他に秘密裏に地底総本部が存在している。(場所は非公開) 関連施設: 宇宙ステーションVXシリーズ 国際中央宇宙局 世界科学センター LEAD極東支部設定 所在:第一基地/本部=日本、南東北と北関東の境目の山中 第二基地/観測基地=上海沖 第三基地/兵器開発基地=富士山麓・地底 連携宇宙ステーション/ステーションVX2=ユーラシア上宇宙圏 ※第一基地(通称トライ・コクーン)はセクションごとに階層が分かれており、 それぞれ『‐フロア』と呼称される。   構成: 〈統合司令室〉極東支部の最高権限を有する司令部。 ホシノ・イサム総司令(64歳) トヤマ・ヨシマサ副指令(42) 〈インテリジェンス・フロア(情報班)〉情報の収集、伝達を担当。 〈ウィングス・フロア〉実行戦闘部隊。FASTを頂点とする。 〈FAST (First Attacking Special Team )〉LEAD内のエキスパート部隊。 サワタリ・イサミ(隊長)(38) アカツキ・マヤ (23) イザキ・シュウジ (28) ムカイ・イチロウ (26) 〈ブレーンズ・フロア(科学班)〉分析・調査を担当。 カミコウチ・タダオ(63) 〈特 専(特別指定事件専門捜査班)〉ブレーンズ傘下だが民間通報の受手となり、事実上独立した行動を黙認されている。 ヒダカ・マコト(隊長)(25) ハラ・カツヒコ (27) イヌイ・ケイスケ (21) ナナセ・リオ (20) 〈メディカル・フロア〉医療を担当 クサカベ・キョウコ (33) 〈メカニクス・フロア(整備班)〉兵器の開発、整備を担当 シライシ主任 (51) 〈各方面分隊〉北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、九州の7方面隊。 旧防衛軍が母体となっており、LEAD本部と協力し作戦行動、住民の避難を行う。 装備:〈機動兵器〉 換装調査機アースソード・ブルー 換装戦闘機アースソード・レッド 宇宙用戦闘機プラネットソード (換装ユニット)アタッキングタイム・ブースター マルサイトイレイザー ヘルタンサー ゾーンリフレクター 特別仕様車WINDY 〈各方面隊配備〉 新式機動戦車 Aサイクル光線車 Mメーサー光線車
【主要登場人物】 <特別指定事件専門調査班 (特 専)> 特別指定事件(怪獣、異星人が原因と予想される異常現象)を専門に扱うチーム。 一般からの通報もここに入り、地道な捜査を行うためLEAD内でも地味な存在であった。 「珍獣天下」と呼ばれる通り、クセのある人物が集まっている。 ヒダカ・マコト (25歳) ○ウルトラマンファイアが姿を借りたLEAD・特専の若き隊長。考古学が専門。 ○元はFAST隊員。 ○数々の絶体絶命の状況から、奇跡的に生還し「不死鳥」と呼ばれる。 ○悠々自適な性格・あらゆることを難なくこなす。 ○人間ヒダカの記憶・能力を引き継ぐ一方、ファイア自体の性格も加わっているため、周りから見ると不思議な言動を堂々と行うが、元々に似たような性格らしく、周囲はあまり不審に思ってはいない。 ナナセ・リオ (20歳) ○特専の新人で紅一点。 ○養成所を首席卒業したが、エリート軍団のFASTより、自ら特専への入隊を選んだ。 ○常に真面目であることが長所、かつ融通が利かない短所である。「地球の平和を守る」 使命に純粋取り組んでいる。 ○母方の祖父がホシノ総司令。 ハラ・カツヒコ (27歳) ○能天気な巨漢の男。東北訛りが強い。 ○元東北地方方面隊員。 ○かつて甲子園に捕手として出場経験があり、その体格と体力には自信がある。 ○大のラーメン通。 イヌイ・ケイスケ (21歳) ○冷めた性格、優柔不断な武器オタク。 ○元ブレーンズフロア・カミコウチの弟子。 ○あらゆる武器に精通する傍ら自作もし、趣味が高じて射撃の腕もなかなか。 ○コンピュータに強くネット世界でその名を知らない者はいない。 シャイン(♂) ○特専のミーティングルームに住まうネコ。その目は冷静に人間を監察している。 <First Attacking Special Team (FAST) > 怪獣撃退率8割を超える最強の特別攻撃隊。卓越した技術と最新の装備を駆使し、 戦闘の最前線に立つエリート=エキスパート隊。 サワタリ・イサミ (38歳) ○古風で厳格な隊長。防衛軍上がりで、上層部の信頼も厚い。 アカツキ・マヤ (23歳) ○FASTのクールな核弾頭。FASTでも最高の飛行技術をもつ。 イザキ・シュウジ(28歳) ○副隊長格。サワタリの右腕の堅実な男。 ムカイ・イチロウ (26歳) ○寡黙な分析家。換装時などでサポートに回る、いぶし銀。 村田警部 (35歳) ○警視庁の切れ者。捜査活動において特専と親交が深い。 ○最近、シワが増えているのが悩み。 クサカベ・キョウコ 「ドクター」(33歳) ○メディカルフロア所属の女医。隊員たちの相談役であり、影の情報通でもある。ヒダカの正体にうっすらと気づいている。 カミコウチ・タダオ博士 (63歳) ○ブレーンズフロア/科学班の「生きた化石」。典型的研究愛好人間だが多くの発明品はLEADの貴重な戦力になっている。 シライシ 「主任」(51歳) ○メカニクスフロア/整備班の主任。ソードをよく墜落させる特専の世話を焼いている。 トヤマ・ヨシマサ(42歳) ○LEAD極東支部副指令。司令の補佐に粉骨砕身、そのため特専の無謀な行動には心労が耐えない。 ホシノ・イサム (64歳) ○LEAD極東支部の最高責任者、総司令。人望が厚く、優れた判断力と指導力を有する人格者。
ウルトラマンファイア・プロローグ かつて20世紀、巨大な怪獣が日本に上陸した。 人類はこれを撃退したが、それは多量の残留放射能を残し、それは第2、第3の巨大怪獣を日本に呼び寄せたのだった。 一方、全世界的な自然のアンバランス化による怪現象・怪生物に対抗し、国際警察機構が発足する。 日本では水爆怪獣対策本部を母体に「科学特別機動捜査隊」が誕生。だが科特隊日本支部に直接被害を受けた「ゼットン星人事件」以来、急増した異星人の襲来。人類は新たな防衛体制の形成を迫られることとなった・・・。 時は21世紀、かつて人々が思い描いた未来とはほど遠く、人類の果てしない増長による混乱や不安に導かれるように、再び各地で異常現象が頻発していた。 現在、人類に対する脅威に最前線で立ち向かうのが、LEAD(Limited Experts for Advanced Defense)である。旧来の地球防衛軍と国際機構が発展統合した地球連合組織である。 ウルトラマンファイア。「光の国」出身の赤い巨人。50年前のM78星雲人と地球人の想定外の接触が、どのような影響を与えたのかを調査に来たのだ。 しかし、金星周回上を移動中、エネルギー生命体スペース・モンスに奇襲されその太陽エネルギーの大部分を失い、地球に不時着する。 異常火山活動の調査隊に出向していたLEAD極東支部・特別指定事件専門捜査班<特 専>ヒダカ・マコトは、突然の火山から出現した岩盤怪獣ガルバドンの襲撃に遭い、マグマへと飲み込まれてしまう。そこでヒダカが見たものは、光の消えかけた巨人であった。 「不死鳥」と呼ばれた男と瀕死の巨人の遭遇。 そして、新たなウルトラマンが降り立つ。
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