上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

#9 幻に咲く花 (Bパート)

←Aパート

13、植物園・実験室

                        
       暗い部屋。
       温室の窓越しに植物=アルケミラを見ている雨宮。
       アルケミラは生きているようにざわめいている。

雨宮  「アルケミラ・・・・・ここまで育ったのか・・・・・」

       雨宮の後を追ってきた梢、机の陰に隠れる。
雨宮  「私のことがわかるのか。そうか、知恵もつけたんだな。
     おまえは私の思っていた以上の速さで進化をしている。
     あの火事の炎を敏感に感じ取って、生き残ろうと・・・・・」
       隠れている梢の額から、汗がしたたる。

       この場を離れようとするが、ガタン、物音を立ててしまった。

       隠れている机の上から、ヌッ、とのぞく雨宮。


雨宮  「全て君がしたことなんだな。梢君」

       見つかった梢の髪からは、まるでシャワーを浴びたように
       大量の水が滴り落ちている。
雨宮  「アルケミラは体内で水を合成することで、水のない環境でも
     生きていける。だが・・・・・その細胞を70%が水分の
     人間の体に組み込めば、どうしても水分を放出せざるを得ない」

       立ち上がる梢、胸をはだける。
       緑色の、植物のような皮膚をしている。

梢   「先生のために・・・・・アルケミラを早く完全なものにしたくて・・・・・。
     あの日・・・・・アルケミラが自分で鳥を捕まえたんです。それからです。
     アルケミラが私にささやくようになったのは。
     進化を促すために、わざと炎の中に連れて行き、そして・・・・・
     私の体も与えました・・・・・」

       ガシャーン!

       ガラスを突き破り、アルケミラの蔦が雨宮を巻きつける。

梢   「地球の緑が悪魔に滅ぼされる前に、彼らを救わねばなりません。
     私は悪魔の体を捨て、地球の緑と一体になります」
雨宮  「梢・・・・・いや、アルケミラ・・・・・私はお前を、人を殺すために
      つくったのではないぞ・・・・・」
       梢の体が、みるみる怪獣化していく。
梢   「先生は、私の花が好きだった・・・・・。早く悪魔の体を捨てて・・・・・」
       ぎりぎりと、雨宮の首をしめる蔦。

       バターン!

       そのとき、ドアを蹴破って、ハラが部屋に飛び込んでくるやいなや、
       バシュ! すぐさまアルケミラの背中にショットを放つ。
       解放される雨宮。
ハラ  「大将! どんぴしゃ! あの植物は化け物だったんだ!」

       続いて、ヒダカ、リオ、イヌイも入ってくる。
ハラ  「ホラ、あの通り・・・・・ん・・・・・んん?」

       こちらを向いたアルケミラ、梢の姿になっている。
イヌイ 「ハラさん! まさかあの人を撃ったんスか!」
ハラ  「んにゃ、いや、俺は確かに・・・・・」

       梢、別の出入り口から外へ逃げる。
ハラ  「おい、待て!」
       後を追うハラとイヌイ。
ヒダカ 「この人を頼む。それと、本部に応援を頼め」
リオ  「は、はい!」
       雨宮をリオにまかせ、ヒダカも続く。

14、植物園近くの雑草地(夜)                    

       梢を追って走る3人。

       距離を置いて、梢が振り向く。
       ショットを梢に向けるヒダカ。

ハラ  「お、おい大将!」
イヌイ 「銃は人に向けちゃだめっスよ!」
梢   「ふふふ・・・・・私はもう人間などではないから大丈夫ですよ」
       ギョッ、とするハラ、イヌイ。
ヒダカ 「これまでの火災も、君がやったのか」
梢   「これからもっと、悪魔の巣を滅ぼさないと・・・・・地球を
     救わないと・・・・・」
       梢の体が再び怪獣アルケミラへと変化し、巨大化する。

9-3


イヌイ 「急激な細胞代謝による巨大化・・・・・。もう人間じゃない!」
梢   「そう、私は地球を救うのにふさわしい、進化した存在!」
       巨大化したアルケミラ、側に着陸していたソードBLUEを
       片足で掴み上げ、ヒダカ達に向けて落とす。

       3人には当たらなかったものの、中破するソード。

       羽を広げて宙に浮かび、飛び去るアルケミラ――。

15、工場地帯防衛線                         

       後退するキャタピラが、小さな野生の花を押しつぶす。
       工場地に侵入させまいと、アルケミラとLEAD方面分隊の
       戦車部隊が交戦している。

       アルケミラから吐かれる高酸素ガスで、火炎が一気に広がり、
       次々と戦車が爆発する。
       FASTもソードRED2機で猛攻をかけるが、
       火に強いアルケミラへのダメージはいま一つ。

       そこへ、一閃の光が飛んでくる。
       光の柱が地面から上がり、
ファイア「シュワッ!」
       ウルトラマンファイア登場。

アルケミラ「悪魔の味方をする者! 私こそが地球を守る!」

       かぎ爪で切りかかる。
       格闘の末、アルケミラの前蹴りがファイアを吹き飛ばす。
       倉庫を押しつぶすファイア。

       立ち上がって交戦も、両手両足の鋭いかぎ爪に苦戦。       
       タイマーが鳴り出し、Birst Limitに。

       足のかぎ爪で押さえつけられ、立ち上がれない。

       と、Burst Limitのファイアの放熱で、あたりがさらに燃え上がる。

アルケミラ「地球に・・・・・緑を・・・・・」
       ソードにイレイザーが換装、砲撃を受け吹き飛ぶアルケミラ。

       倒れたアルケミラ、怒りで土を掘りつかむ。
       その土の中に、小さな花を見つける。
       立ち上がり、周りを見回すと、戦いの影響で燃えている森や草原に気づく。

       ファイアの方をむくアルケミラ。

9-1


       そっと首を振る。

       破壊活動をやめたアルケミラに、ファイアがタイマーから縮小光線を放つ。
       小さな種へと変わるアルケミラ。

9-4

       タイマーが激しく点滅するファイア、その種をかかえ宇宙へと飛んでいく。

       朝日が昇ってくる。
       アルケミラの進撃した通り道には、新芽が芽吹いていた。

16、植物園                            

       雨宮に肩を貸し、植物園の外に出てきたリオ。
       ハラとイヌイが走ってくる。
リオ  「ハラ隊員! イヌイ隊員! あ、隊長は?」
イヌイ 「ヒダカさん、飛んでった怪物を追っかけてったよ。走ってさ。
     あの人のすることはホントわからない」
       コロロン、とシーバーが鳴る。
隊員  「本部から全隊員に報告、石黒工場地に出没した怪獣は
      マル5時37分、撃退完了。
      なお、怪獣の断片と思われる植物が残されている模様。
      発見しだい全て焼却せよ」

17、工場地帯防衛線                         

       アルケミラの残した芽も草もレーザーで焼却されていく。

18、植物園                             

リオ  「何も、そこまでしなくても・・・・・」
雨宮  「そうだ、まだ・・・・・研究室に残っている!」
       園内に走って入ってしまう雨宮。
リオ  「あっ! そんな体で!」

       追いかけるリオ達だったが、突然植物園が爆発する。
       炎に包まれる植物園。
       飛び込もうとするリオを止めるハラ。

ハラ  「待て! 手遅れだ!」
イヌイ 「あの植物の出した高濃度酸素に火がついたんだ。危険なんだ、
     人間にとってあの植物は・・・・・」

19、園内                              

       燃える園内、温室のアルケミラ植物も燃え上がる。
       炎の中、絵本をめくっている雨宮。

雨宮の声「あるとき、病室から女の子がいなくなりました。
      宇宙人は、女の子が帰ってきたときのために、きれいな花をベッドの上に。
      次の日も、ベッドの上に。次の日も、次の日も」

       崩れ落ちる園内。

雨宮の声「でも、女の子は帰ってきませんでした。悲しくて宇宙人は
       消えてしまいます。それから街には、花が降りだしました。
       ここにも、そこにも、街は花でいっぱいに・・・・・」
       燃えていく絵本。

20、宇宙                              

       宇宙に浮いた、小さな種から、小さな芽が出ていた――
                                         (F・O)

                       《 以下次回 》


<オマージュのみなさん>
高濃度酸素放出植物⇒ウルトラマンG「バイオス計画」・バイオスプラント
石黒工業団地⇒ウルトラセブン「緑の恐怖」・石黒隊員

<登場怪獣>
進化生命アルケミラ
雨宮という男が遺伝子操作した植物が、助手の梢と融合した生命体。
高酸素ガスを吐き、火災を誘発する。
梢の姿でいるときは余分な水分を自然に放出してしまう。
植物だけでなく鳥類や爬虫類の遺伝子も取り込んでいるため、
羽を広げて空も飛べる。

改造植物アルケミラ
遺伝子構造を操作された、元はテラフォーミング用の植物。
危機的な環境下で発芽し、繁殖をはじめる。


あまり防衛組織とからませない、怪奇中心の一本。
そして決して主役にはならないが、
いなけりゃいないで物寂しい植物怪獣のお話。
マタンゴ、ケロニア、ワイアールとトラウマ降臨率は随一の植物系。
そのぶん商品化率も低い悲しき存在。

劇中話の絵本は、前に別につくった「天井の宇宙人」という話の抜粋。

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://wandabax.blog49.fc2.com/tb.php/87-b52c1699